「2040年の北海道」を見据えて
社会環境インパクトを言語化した座談会。
2024 年11月~2025年3月にかけて実施された「社会環境インパクト可視化ワークショップ(以下 WS)」は、NTT データ北海道が進める「北海道 × サステナビリティ」推進の重要な取り組みのひとつです。
今回は、WSに参加した社員4名が、ワークショップを通じて得た視点や気づき、そして「自分たちの仕事が北海道の未来にどうつながっていくのか」を語り合いました。個人の原体験から、会社のビジョン、さらには IT の社会的インパクトまで──社員一人ひとりがどのように思考を深めたのかをご紹介します。
金融ビジネス部
課長
KS
リテールビジネス部
課長代理
EM
セールス部
主任
RI
公共第2ビジネス部
主任
YK
社員一人ひとりが抱く
北海道への愛情
M:北海道はまさに自分が生まれ育った場所です。入社後に一度は東京勤務を経験しましたが、人の多さや通勤の大変さに驚きました。札幌はちょうど良いサイズ感で、自然と都市のバランスが取れていて暮らしやすいと改めて実感しましたね。子どもの入園前に札幌に戻ってきたのも、この暮らしやすさに魅力を感じたからです。
S:僕も生まれも育ちも北海道です。入社してから 6 年ほど東京で働いていましたが、札幌に戻ったときに「やっぱりここがホームだな」と強く感じました。地域に根差しているからこそ、自分の仕事が地元とどうつながっているのかを意識するようにもなりました。
K:私も札幌生まれ札幌育ちです。東京への出張が多かった時期に感じたのは、札幌は家族との時間が確保しやすく、子育てにも向いている場所だということですね。そうした暮らしの基盤を守ることが、長期的な地域貢献やサステナビリティと直結している気がします。
I:私は函館出身で、現在は札幌で暮らしています。自然の豊かさや食の魅力に改めて惹かれ、この土地に根を張って生きていきたいと思うようになりました。
M:本当に、当社には北海道出身者が多くて、その分だけ北海道愛の熱量も強いですよね。
「社会環境インパクト可視化 WS」
手応えとこれからへの期待
M:WS では「社会環境インパクトとは何か?」という根本の理解から始まりました。自分たちの業務がどう影響を与えているのか、そしてその先にある社会や環境にどんなアウトカムがあるのか──それを整理する中で、自分の仕事の価値を再発見できた感覚があります。普段の業務は「視点」や「視野」にとどまりがちですが、今回の WS を通じて「視座」が一段階引き上がったように思います。
K:正直、最初は「社会環境インパクト」という言葉がピンと来なくて、検索してみたくらいでした。でもワークショップを通して、自分の業務が社会の持続可能性に貢献していると知って、少し誇らしい気持ちにもなりました。2040 年という未来を見据えたうえで、「いま何をすべきか」とバックキャストして考える経験はすごく刺激的でした。
S:僕も WS を通じて、自分の提案や行動が社会にどんな影響を与えるかという「意識の変化」がありました。でも同時に、それを継続的に行動に落とし込むのはやっぱり難しいなとも感じています。だからこそ、この取り組みが一過性のものではなく、社員全体に広がっていってほしいですね。
K:そうですね。全社員が「事業を通じた社会課題の解決」という視点を共有し、共通の価値観として持てるようになれば、組織全体としての発想力もさらに高まっていくと思います。
社会環境インパクト可視化ワークショップ
自社のビジネスがどのように社会や環境に貢献しているのかを可視化し、「ほしい未来を生み出す力」を高めるワークショップ(WS)。全 5 回の WS には地域に愛着を持つ 20 人の社員が参加。地域とのつながりを手がかりに「社会インパクト」を理解することから始め、「2040 年の北海道がどんなふうになってほしいか」という問いをきっかけに未来を想像し、NTT データ北海道の存在意義や事業活動・企業活動を通じた貢献について考えを深めました。
全5回の流れ
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1回目
社会的インパクトの理解を深める
変化を生み出したい相手について考える -
2回目
すでに起こせているインパクトを実感する2040 年の「北海道の未 来」を想像する
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3回目
IT の力でうみだせるワクワクする未来を想像する
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4回目
幸せな未来・光景を実現する打ち手を考える
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5回目
事業を前に進める力に変える
多様な人との話し合いから
生まれた新たな気づき
I:印象的だったのは、インパクトの根本を学びながら、それを北海道の社会課題に落とし込んで考える過程です。部署横断でチームが編成されていたので、普段交わらない人たちと議論できたのも、すごく刺激的でした。
M:あえて「ごちゃ混ぜ」にするワークショップの設計が良かったですよね。他事業部の話を聞く中で、自分がどれだけ限定的な視野で仕事をしていたかに気づきました。視点の多様性って、サステナビリティ推進においてすごく重要なんだなと実感しました。
S:やっぱり、違う視座を持つ人と話すことで自分の考え方も深まりますよね。特に今回は「社会にどんな変化をもたらすか」という明確なテーマがあったので、単なる情報交換ではなく、実のある対話ができたと思います。次は実際に部門を超えたプロジェクトや新しい WS が立ち上がったら面白いですね。この取り組みを起点にして実際にビジネスを立ち上げてみたり、部署横断で新たなワークショップを立ち上げたりなど、もう一歩踏み込んでいける可能性も感じました。
「オモシロイで未来を変える」
ビジョンを体現するために
K:「オモシロイで未来を変える」ってなんだろうと、ずっと考えていました。今回の WS では、地域の交通や農業の担い手不足といった課題に対し、「どんな変化を起こせば未来が面白くなるか」を考える中で、そのビジョンの意味が腑に落ちました。課題が多いからこそ、北海道には可能性があります。
M:市町村ごとに特色があって、それぞれに価値があります。日々の業務の中でも、そうした地域資源を次の世代につなぐという視点を持つことが、サステナビリティに直結しているのかもしれません。当社の中期経営計画でも「食」や「観光」が挙げられているので、仕事を通じてビジョンを形にしていきたいですね。
S:農業分野では、たとえばスマート農業のような新しいテクノロジー導入が必要です。NTT データグループの技術を活用して、一農家を助けるだけでなく、北海道全体の農業を次のステージへ引き上げる。そうした視座でビジネスに向き合う必要があると思っています。
I:私も「食」をテーマに議論する機会が多かったです。どうすれば北海道の美味しい食材が広く届くか、逆に地元の人がどうやって鮮度の高いものを維持して食べられるか。その中で、お客様である金融機関の方々も同じ課題に向き合っていることに気づきました。だからこそ、お客様と共にアウトカムを描き、共創する視点が必要だと感じています。
北海道の変化や課題に向けて
生み出していきたいインパクト
I:北海道の様々な課題を解決するためにも、人口流入の取り組みは大事だと思います。農業や漁業といった一次産業に触れる職業体験を含むツーリズムが、将来の移住促進や関係人口増加にもつながると感じます。当社もIT を通じて、こうした動きを加速させる役割を担えると思っています。
M:人がいなければ地域は機能しません。人財が地域に根づくことが、インフラよりも先に必要な条件だとWS で実感しました。「人」「社会」「経済」──普段の業務ではあまり使わない言葉を用いて、自分の仕事の位置づけを再定義できたのは非常に有意義でした。テレワークひとつ取っても、東京の仕事を北海道でできる環境を整えることは、人口問題の解決にもつながる社会インパクトですよね。
S:NTT データグループは社会インフラを担う立場にありますが、安定した基盤があるからこそ社会にポジティブな変化をもたらせる。WSでは、たとえば気候変動で北海道の農業が変わりつつある現状も話題に上りました。そうした変化を受け止め、対応し、新しい価値を創造することが、IT 企業としての本質的な役割だと強く感じました。
K:人口減少や高齢化といった社会課題は、もはや一企業では解決できないレベルのものです。だからこそ、地域全体で意識を高め、連携しながら行動していく必要があります。当社がその中心となり、グループ全体の力も活かしながら、「持続可能な北海道」の実現に挑戦していきたいですね。
M:今回のワークショップは、こうした課題に向き合うための視点や言語を私たちに与えてくれました。自分たちの仕事と社会とのつながりを再定義し、より大きな視座からアウトカムを考えるきっかけとして、本当に有意義な時間だったと感じています。
