案件概要
地方独立行政法人北海道立総合研究機構(以下、道総研)は、道内に21の試験場等、約1,100名の職員を有する総合試験研究機関です。道内産業の高度化や経済の活性化及び道民の暮らしの利便性や快適性の向上を図るとともに、食料問題や環境問題といった課題を見据え、未来に向けて夢のある北海道づくりに貢献する取組を進めています。 道総研では職員全員が利用している情報ネットワークシステムを長年オンプレミスで運用しておりました。コスト面・耐災害性・拡張性を考慮し、システム更改に合わせてシステムをクラウドへ移行し、2023年4月1日より運用開始しています。

AWSでのクラウドリフトの採用理由について
道総研は基幹系・情報系システムをオンプレミスで運用しておりました。そのため、メンテナンスやハードウェアのリプレイスのコスト負担が大きくなってきたことから、システム更改のタイミングに合わせてクラウドサービスへの移行を決断しました。
基幹系システムは学術情報ネットワークSINETを利用したネットワーク構成となっております。 AWS Direct Connectを用いたSINET経由での構成を実現できることは大きな決め手でした。
また、必要なときに必要なリソースを調達することが可能な拡張性もクラウドの利点であり、限られた予算の中でコストの最適化を図れる点もクラウドを採用した理由です。
採用構成
効果
- インフラ調達
昨今の半導体不足による納期長期化の影響を受けずに、構築スケジュールを策定できました。
- 障害復旧の迅速化
オンプレミス環境時は、ハードウェアの復旧待ちによってダウンタイムが長引いたり、検証環境が不完全なことにより原因調査できない事例がございました。
AWS移行後は、大容量のサーバであってもバックアップから迅速に復元することができるようになり、また、本番と同一の検証環境を作ることも容易となったため、ハードウェア構成にとらわれない保守を実現できるようになりました。 - 開発スピードの向上
従来のオンプレミス環境での構築と比べ、機器搬入/設置/配線といった物理的な作業が大幅に削減されました。
また、バックアップについても専用のソフトウェア導入が不要となり、AWS Backupのサービスを利用して、容易に管理できようになりました。